考えないヒト

考えないヒト - ケータイ依存で退化した日本人 (中公新書 (1805))

考えないヒト - ケータイ依存で退化した日本人 (中公新書 (1805))

軽い気持ちで買ったので、軽く読破。
論旨としては…

  • ケータイに代表されるITの進化によってコミュニケーションが便利になったが、希薄化、簡素化してる
  • そのコミュニケーション様式はサルにそっくりで、むしろ退行してるかも
  • コミュニケーションのためにあれこれ考え、作り上げた周辺文化こそが人間たらしめたものではないか


みたいな感じ?


うーん…。Amazonのレビューにも同じようなこと書かれてたけど、
データで根拠を示すようなことがほとんど見られないし、
思い込みによる強引な展開の多さは、とても科学的とは言えないです。


ただ、著者自身が”趣味みたいなもの”って言い切ってるわけで、
そういう読み物だと割り切るなら面白く読めるかもしれません。
だいたい、このブログだって突飛な考えを楽しむのが趣旨だし、責める資格はないです。


まぁ、でも自分に関して言えば、考えない=脳みそ使ってない、
っていうことならば、まさにそのとおりかも。
脳トレやってるとひしひし感じます。


さらに、”ITを利用することによって、雑多で無駄な仕事を減らし、
減った分、人間にしか出来ない仕事がいっぱいできる。
…はずだったのに、ITにかまう時間が増えただけじゃないか。”
というような記述があったんですが、
確かにそうかもなぁ、と思ったりします。


いずれにしても、ITばんざい、退化して何が悪い、と開き直るのだけはやめときましょうか。