ぼくんち
- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1996/11/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (91件) を見る
遅ればせながら、3/20に鴨志田穣(Wikipedia)氏が腎臓がんで亡くなったことを知る。
ということもあって、昨夜、久しぶりに西原理恵子作「ぼくんち」を引っ張り出して読み返してみた。
何回読んでも、ヒリヒリくるような切ないダメ人間描写に涙腺がゆるむ。
自分的ダメ人間漫画ベスト3と言えば、この3つ。
1.「ぼくんち」西原理恵子 2.「自虐の詩」業田良家 3.「失踪日記」吾妻ひでお 番外.「刑務所の中」花輪和一
こんな漫画ばっかり好んで見てしまうのは、やはり実の親父がほんもののクズだからだろうか…。(というか、世間的にも評価が高い傑作ばかりで、ありきたりなチョイスだけど。)いや、思うに、”ロクデナシ”、”人間のクズ”、”ダメ人間”と言われる人たちが、自分にとってはある意味羨ましいからに違いない。
亡くなった人に失礼だけど、やっぱ鴨志田氏は、西原理恵子という存在があったからこそ、安心してロクデナシでいられたわけだ。吾妻ひでおだって、失踪しても家族が待っててくれた。あれはきっと、家族はたぶん自分を待っててくれるだろうと、心の奥底で密かに確信してたんじゃなかろうか。
だけど、多くの人は、自分がロクでもない人間であることを自覚してても、それを表に出しちゃうと周囲の人に見捨てられる、という恐怖から、無理して”まとも”を装っている…はず。だって、西原理恵子のような人や、幸江のような人は世間に何人もいないもんね。
ああ、憧れのロクデナシになりたい。